QSLカードの目的はいろいろとありますが,アワード目的に限定して考えた場合,電子QSLはどこまで有効か,逆に言えば,紙QSLカードはどこまで必要かを調べてみました。
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(1)JARL発行のアワード
JARLのアワード規程第5条第1項は,QSLカードの定義として,「アマチュア局が交信を証明するために発行する書類又は電子データをいう。」と規定しています。
そのため,JARLアワードでは,電子QSLは有効です。
よみうり一万局アワードを引き継いだJARL全日本・全世界10,000局アワードについても,上記規定が適用されるので,電子QSLは有効です。

(2)その他国内アワード
私が関心を持っているそのほかの国内アワードを調べてみました。
(a)アワードルール中に電子QSLが有効である旨が記載されているもの
KCJ発行のKCJA,JAMSAT発行の5衛星交信賞などは,アワードルールの記載から,電子QSLが有効であると判断できます。
(b)アワードルール中に電子QSLについて言及がないもの
JAG(JAPAN AWARD HANTERS GROUP),JARL QRP Clubについては,アワードルール中にこの点の記載は見つけられませんでした。
そこで,いずれも事務局に問い合わせたところ,電子QSLは有効とのことでした。
(c)電子QSLが無効なもの
道の駅アワード(久慈サンキスト無線倶楽部発行)については,公式HPのQ&Aの記載により,道の駅スタンプは,QSLカードに1枚1枚実際に押されたものであることが必要であり,PCに読み込んだ画像を印刷したり,別の紙に押されたものをQSLカードに貼り付けたものは無効とされているので,電子QSL(スタンプ画像をPCに取り込んでこれをQSL画像に用いるほかなさそう)は無効だろうと思います。

(3)海外アワード
ARRL発行のDXCCについては,LoTW(LogBook of The World)によるQSO照合結果はアワードに用いることができるが,通常の紙QSLカードの代わりに電子QSLを用いることはできません(フィールドチェックを行っているJARL事務局に確認しました)。
また,IOTAについては,Club LogとRSGB IOTAコンテストによるQSO照合結果によりクレジットを得ることができるが,QSLカードとしては,QSLカードのコピーや電子カード(eQSL)は受け付けられない旨IOTAプログラムルールに明記されています。

以上を踏まえると,私の場合,例えば,道の駅アワードなど電子QSL不可の特定のアワードでは,紙QSLカードが必要です。
しかし,それ以外の国内QSOでは,大半は電子QSLでいけそうです。
国内の市区町村との交信を要するWACA,WAGA,WAKU,AJA,全国町村交信賞はいずれも電子QSLで行けますし,多数の局との交信を要する1万局アワードも電子QSL可能なのは大きいです。
HAMLOG E-Mail QSLでQSL交換可能な局は,紙は原則不要ということになりそうです。
今後も,電子QSL可能のアワードが増えてくれるとありがたいと思います。

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